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「基準価格」は間違い?投資信託の「基準価額」とは。

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投資信託の用語の中で間違いやすい、基準価額。基準「価格」じゃないの?と思っている方も多いと思います。

この記事では、

・なんで基準「価額」なの?「価格」ではないの?

・基準価額の決め方はどうなっているの?

といった疑問にお答えしていきたいと思います。

Contents

「基準価格」は間違い?投資信託の「基準価額」とは。

投資信託の値段は「基準価額」と呼んでいます。「基準価格」が正しいのでは?と疑問に思われる方がいると思いますので、まずは「価額(かがく)」と「価格(かかく)」の違いから考えてみましょう。

「価額(かがく)」と「価格(かかく)」の違い

「価額(かがく)」と「価格(かかく)」の違いは何でしょうか。

「価額(かがく)」を辞書で調べると以下のように記載されています。

価額(かがく) あるものの価値を通貨の単位で評価・表示した指標。 株主の責任は、その有する株式の引受価額を限度とする。(会社法第104条) 「価額」と「価格」(金融取引における相違) 発音が似通っており、使用局面も近いため混合されることもあるが、「価額」はあるものの全体の価値を貨幣により表わしたもの

(出典:ウィクショナリー

同様に「価格(かかく)」は、

価格

物またはサービスの価値を金額によって表したもの。

(出典:ウィクショナリー

となっています。

良くわからないですが、英語で言うと前者は「Value」、後者は「Price」です。

つまり、価額は何かの価値そのもので、誰が評価してもその価値になるもの、一方で価格は、誰かが意図して設定した値段と考えましょう。

極端な例で考えてみましょう。

例えば新札でピカピカの一万円札とよれよれの一万円札がそれぞれ、

20,000円と5,000円で売っていたとしましょう。

このときの、20,000円、5,000円というのが、「価格」です。だれかが(きれいなほうが価値があると)意図して値段をつけているからです。

一方、新札でもよれよれでも一万円札は1万円の価値がありますよね。値段がいくらと表示されていても、価値は変わりません。これが価額です。

投資信託の値段は、投資先の資産の時価(=価値)できまりますから、基準「価額」と呼ばれています。

基準価額とは。基準価額の算出方法

投資信託の売買は口数単位で行われます。「基準価額」は投資信託の1口当たりの値段(*)で、基準価額に基づき取引が行われます。

(*)1口1円で運用が開始された投資信託は1万口当たりの基準価額を公表しています

基準価額はどのように算出されるのでしょうか。基準価額の算式は以下のとおりです。

純資産総額÷総口数=基準価額(1口当たり)

純資産総額は、以下の①-②で算出されます。

①その投資信託の投資資産の時価+利息&配当収入

②費用(信託報酬等)、分配金

簡単な例を見てみましょう。

ある投資信託が1口10,000円で募集を始めたとします。

10口の応募があり運用を開始したとすると、純資産総額は10万円です。この10万円で株式に投資したとしましょう。

1年後に株式の時価が30%上昇していた場合

純資産総額は、

100,000円×1.3(30%上昇)=130,000円

となり、1口当たりの基準価額は

130,000円÷10口=13,000円

となります。

大体お分かりいただけたでしょうか。

投資信託は、株や債券など値動きのある金融商品に投資します。金融商品の刻々と時価が変わりますが、「基準価額」は、1日に1回計算され発表されます。

例えば、国内の株式や債券に投資している投資信託の場合、午後3時時点での価格ベースに時価を算出し、経費等を差し引いた基準価額を算出しています(その日の18時ごろに決定)。

投資信託の基準価額の調べ方

投資信託の基準価額はどこを観れば分かるのでしょうか。

投資信託の基準価額を知る方法としては、主に以下の3つがあります。

・ホームページ(運用会社、販売会社、評価会社)

・電話(運用会社や販売会社へ電話する)

・新聞

私も、インターネットが普及する前は、日経新聞の投資信託の基準価額欄で確認していましたが、今はもっぱら、ネット証券のホームページですね。

まとめ

いかがでしょうか。

この記事では、投資信託の用語の中で間違いやすい、「基準価額」について、

・なんで基準「価額」なの?「価格」ではないの?

・基準価額の決め方はどうなっているの?

といった疑問にお答えしてきました。

「価額」と「価格」の違いを理解してしまえばそんなに難しいことはありません。計算方法についても、それほど難しくないとご理解いただけたと思います。

金融用語は普段馴染みのない方にとっては、難しく感じることもあると思いますが、一つ一つ理解をして正しい知識で投資をしていただくと良いと思います。

この記事が何かの役に立てば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。